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店舗開業までのストーリー 〜資金繰り〜

2021年06月07日

起業を思い立ってから開業するまでの流れや、独立開業支援で具体的にどんなことを行っているのかをお伝えするため、花屋を開業したクライアントのサポート事例を詳しく紹介しています。

【これまでの記事】

●ファーストコンタクト〜事業計画書の作成
→花屋開業のサポート事例 ~まず最初に~

●事業コンセプトの立案〜出店場所を決めるまで
→店舗開業までのストーリー ~事業のコンセプト~

この記事では資金計画についてのストーリーをご紹介します。

 

1.資金計画

起業・開業する際の一番の難関だと思われるのが資金計画でしょう。

資金計画がうまく行かなければ、店舗運営どころか開業すらできませんので、起業・開業の際の最重要課題となります。

ただ、事業を初めて行う起業家にとって何をどうしたらいいのか想像もつかないと思います。初めての経験ですので、何にお金がかかり、どのぐらい必要なのか具体的にわかるわけがありません。だからといって絵空事を書いても意味がありません。

では、どうすればいいのか?

ここでまた登場するのが事業計画書です。起業家が考えたストーリーがそこに詰まってます。

資金計画を考える上で必要となる資金は開業資金、運転資金、生活資金、予備資金だと思います。
さて、花男くんの資金状況はどうなっているのでしょうか。

花男くんが用意できる資金は100万円ほどでした。もちろんこれだけでは全く足りません。ただ最初から潤沢な資金がある人など殆どおりませんのでそんなものかと思います。

資金計画の必要な資金の内この100万円がどの資金に充てられるのか、足りない資金をどうすればいいのかを考えていかなければなりません。

考える必要のある資金のうち運転資金と生活資金は事業計画書の作成の時点で具体的な数字に落とし込んでいます。あとは開業資金と予備資金を考える必要があります。

予備資金は後に話をするとして、開業資金について見ていこうと思います。

 

2.開店の準備

開業資金とはどんな資金を見積もる必要があるのか。それは開業までに掛かる資金です。具体的には収入がなくなってから開業し収入を得るまでの期間に掛かる資金です。

開業資金を改装資金の事しか考えていない方が多いと思いますが、この中にはもちろん開業するまでの生活資金も含まれます。その他交通費、申請・講習費用、打合せの費用、備品等準備に必要な資金も考慮する必要があります。

話は逸れますが、税務上の話をここで少ししたいと思います。申告する際の費用計上は開業してからの費用だけを考えている方が多くいらっしゃいます。しかし開業前の開業準備の費用も費用計上することができます。

専門的になりますが開業前の費用は開業費という繰延資産になります。とても大切な費用になりますので、ぜひ覚えておいてください。

話を戻します。開業資金は改装費用、開業までの生活資金と諸費用となります。改装費用は別として開業までの生活資金と諸費用は銀行等で借り入れができないので自己資金で賄わなければなりません。

花男くんは事業計画書を作成し、事業コンセプトも決まり、開店場所も決まりましたので、いよいよ開店が見えてきました。次に、考えたことがこの店舗をどのような店構えにするかです。

事業コンセプトは決まっておりますので、それに合った外観と内装はイメージできてました。あとはこのイメージを具現化できる設計士を探すことでした。

そこは花男くんの友人の中にそれができる設計士がいたので、その方に頼むことになりました。友人でもありますし、価値観も一緒だったので、イメージを具現化することには苦労することはありませんでした。

花男くんは貯金が100万円ほどありましたので、開業までの生活資金はこの貯金を取り崩しておりました。

さらに改装費用に使えるようにとも考えておりましたので、できるだけ資金が減らないようにと切り詰めた生活をおくっておりました。

設計士から改装費の概算の見積もりを出して頂き、店舗のレイアウトに必要な備品なども合わせて開店するまでに必要な資金を見積もることができました。

次はいよいよ資金調達です。

 

3.資金調達

資金調達は難しいので専門家に頼まないといけないと考えられている方が多いと思います。

確かに難しい部分もありますが専門家に依頼しなくても大丈夫なケースもあります。

では専門家に依頼する場合とはどんな場合かと言いますと、準備する資金が多額で初めての人が融資を受ける事が難しい場合、融資を受けるための書類の作成が難しくて作成できない場合です。

専門家に頼めば希望額の融資を受けれる可能性は高くなりますが、専門家への報酬がかかり、必要資金以上に借入れが必要となります。

融資を受けるための書類の作成は専門性が高いので尻込みするかもしれませんが、これまでに作成してきた事業計画書と今回の資金計画が土台となりますので、それらの計画書が作成できていれば然程苦労するものではないと思います。今後も融資は必要となることもありますので、一度ご自身で経験することも必要だと思います。

もし時間があるのであれば試しにご自身で直接金融機関に融資の相談に行かれても良いと思います。

では、どちらの銀行に行けばよいのかと申しますと日本政策金融公庫若しくは住宅ローン及びその他のローン
など今取引のある銀行です。「もし融資相談に行って失敗したらもう希望通りの融資は受けれなくなりませんか。」と質問を受けたことがあります。確かにその可能性はあるかもしれません。

それであれば前述した金融機関以外の金融機関で試されるのが良いかと思います。事業所若しくは住所地の近辺の金融機関であれば相談に乗ってくれると思います。

そこで融資を受けるという事を肌で感じて頂き難しいと感じれば専門家に依頼すれば良いかと思います。

さて、花男くんといえば、必要資金が然程多くないことから日本政策金融公庫に融資の相談に行くようにと提案しました。実は花男くんはある事情により、金融機関からの融資が受けれない過去を持っているとのことでした。

どうする?という話ですよね。

自己資金だけで開業資金は賄えるわけもないし、資金を抑えるにしても限界があるので、どうしても融資が必要となります。

金融機関の融資が無理となると、次に考えたのがクラウドファンディングです。

花男くんも私も初めてのことだったので、経験のある方に相談し、どうしたら資金を集められるか聞き、クラウドファンディングを運営している会社に相談しに行きました。

様々な知恵を頂き、クラウドファンディングで資金を集められるかもしれないというところまで行きました。

結果的にはクラウドファンディングはせず、今回、花男くんは身内から資金の援助を受けることになりました。

 

4.資金計画の最終チェック

資金計画を作成する上で必ず念頭に置いてほしいのは投資資金の回収です。

金融機関からの融資はもちろんですが、自己資金も含めてこれから行われる事業収入からこれらの投資資金をどのぐらいの期間で回収するかを考えなければなりません。

資金の回収期間が短ければリスクは少ないと考えてください。いかに早く回収するかです。

今後、事業を行う上で投資は最初だけではなく、継続して行っていかなければなりません。

そのための資金をいつも融資によって行われ、返済の目処がつかないまま次々と借入れを繰り返していると
借入金額が膨らみ、いつか資金ショートします。

そうならないために資金回収が早くなるように資金計画を立てなければなりません。

資金の回収、借入金の返済は全ての税金等を支払った後の手元資金から回していきます。

つまり資金計画では生活資金、返済額及び回収資金、さらに税金、健康保険など費用にならない資金以上の黒字を出していかなければならないということです。

黒字倒産という言葉を聞いたことがあるかもしれませんが、それは資金計画が甘く、黒字であっても返済等の必要な資金以上の黒字が出せなかった結果だと考えられます。

起業家が陥りやすい失敗が開業資金に掛け過ぎてしまい事業規模以上の借入れをしてしまい、返済額以上の収益が得られなかった場合が多いように思います。

そうならないために資金計画の作成にあたり事業計画書を加味して、返済に無理はないのか、資金回収にどのぐらいかかるのかなどを吟味していかなければなりません。

事業規模に合った借入若しくは資金投資を心がけることが大事です。

花男くんは融資が受けれないこともあり、できるだけ開業資金は抑えることを念頭に置いてました。

改装費もそうですが店頭のレイアウトに使用する備品等は最低限に抑え、資金の出費を防いでおりました。

友人である設計士と何度となく協議をし、いかに資金を抑えながらイメージに合う店舗で、おしゃれな雰囲気を出せるようにレイアウトできるか、お花を良く見せることができるかなど試行錯誤を繰り返しておりました。

花男くんは身内から資金を援助してもらいましたが返済は行いますので、事業規模に合った無理のない開業資金で抑えておりました。

事業のために準備しておく資金は多いほうが良いと思います。

では、どのぐらいあったほうが良いのかと言いますと一概には言えませんが、退職してから開業して収入を得るまでの生活資金は最低限必要となります。

ぜひ最後に資金において知っていただきたいことがあります。

起業当初は社会的信用がゼロです。

サラリーマンの時には考えられないことではありますが、クレジットカードでさえ簡単に作ることはできません。そのため資金調達をするのはとても大変です。

そのための準備はサラリーマン時代からしておくべきだと思います。

ここまで開業準備や計画は完璧だから必ず成功するかと言えばそうとも言えません。

いつ何が起こるかわかりません。今回のコロナのように。

そこで必要になるのが予備資金です。これは実際にお金を手元に準備しておくというより、いざという時までに取っておくべき資金であったり、親兄弟から借りられる状態にあるとか、クレジットカードのリボやキャッシングとか、生命保険などの取り崩しなどいざというときに頼れる手段を予備資金と考えております。

そのような手段をいくつか持っておけば、ちょっとしたトラブルでどうしても資金が必要な場合に役に立ちます。

 

5.いよいよ開店

花男くんは出店場所が決まり、資金も手に入れ、店舗の改装も決まり、いざ開店まであと僅かとなりました。その間に結婚式も行われ新婚生活も始まりました。

順風満帆な花男くん。

このまま良いスタートが切れて事業計画通りの店舗運営ができるのでしょうか? ここまでくればあとはやるだけしかありません。

不安が募りますが、それ以上に期待や楽しみがいっぱいかもしれません。

さて、花男くんは順調な滑り出しを切れるのでしょうか。

開店直前までワクワクが止まらない花男くんです。

 

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